DIORE CLINIC
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毎朝日焼け止めを塗りながらも、「これが具体的に何を防いでいるのか」を説明できる方は、意外と多くありません。紫外線にはUVA・UVB・UVCの3種類があり、日焼け止めも無機系・有機系・混合型に分かれ、さらにSPFとPAという2つの数字がそれぞれ異なる意味を持つことを正しく知るだけでも、遮断効果は大きく変わります。
江南ディオレ医院で診療をしていると、患者さんから最もよくいただく質問の一つが、この紫外線と日焼け止めの話です。今日は臨床でよく受ける質問を中心に、紫外線と日焼け止めについて整理してご紹介します。
太陽光に含まれる紫外線(UV)は、波長の長さによって3つに分かれ、肌への影響もそれぞれ異なります。何を防ぐべきかを知るには、まずこの違いを押さえておく必要があります。
💡 2025年Cureus掲載の光老化レビュー(Brarら)によると、UVAは真皮層まで入り込んでコラーゲンを分解し、UVBは表皮DNAに変異を起こしますが、どちらの波長もコラーゲン分解酵素であるMMPを活性化させ、結果として肌の老化を早めると報告されています。どちらか一方を防ぐだけでは意味がなく、UVA・UVBを同時に遮断する広域(Broad Spectrum)製品を選ぶことが重要です。
日焼け止めは、紫外線を防ぐ方法によって大きく3種類に分けられます。
原理 — 肌の上に薄い膜を作って紫外線を反射・散乱させます。
代表成分 — 酸化亜鉛、二酸化チタン
長所
短所
原理 — 紫外線を吸収した後、熱エネルギーに変えて放出します。
代表成分 — アボベンゾン、オキシベンゾン、オクトクリレン、エチルヘキシルメトキシシンナメートなど

長所
短所
無機系と有機系の成分を一緒に配合し、白浮きを抑えつつ遮断力を確保したタイプです。近年最も多く発売されているトレンドで、混合肌・普通肌に幅広く無難に使えます。
| SPF | UVB遮断率(理論値) |
|---|---|
| SPF 15 | 約93% |
| SPF 30 | 約97% |
| SPF 50 | 約98% |
| SPF 100 | 約99% |
数字が大きいほど遮断率は高くなりますが、その差はだんだん小さくなります。SPF 50とSPF 100の実際の差は1ポイント程度です。普段はSPF 30以上、長時間の屋外活動や海・スキー場ではSPF 50+を基準にするとよいでしょう。
韓国と日本で使われる表記法で、肌がどれだけ黒くなるかを測るPPD値を基準に等級が付けられます。
| PA等級 | PPD値 | 意味 |
|---|---|---|
| PA+ | 2~4 | 遮断効果あり |
| PA++ | 4~8 | 普通 |
| PA+++ | 8~16 | 高い |
| PA++++ | 16以上 | 非常に高い |
シミ・そばかすのような色素沈着が気になるなら、PA+++以上の製品を選ぶことをおすすめします。
SPFとPAが併記された製品であれば、UVA・UVBを同時に防ぐという意味です。SPFだけ高くPAが低い製品は、日焼けは防げても光老化は防げないことがあるため、2つの数字を一緒に確認する習慣が大切です。
日焼け止めは、製品選びと同じくらい「どう塗るか」が重要です。量が足りないと、SPF 50の製品でも実際にはSPF 5~10程度の遮断力しか出ないことがあります。
| 肌タイプ / 状況 | おすすめの日焼け止めタイプ |
|---|---|
| 敏感肌・トラブル肌 | 無機系 |
| 乳幼児(6か月以上) | 無機系 |
| 脂性肌・ニキビ肌 | 軽い有機系または混合型(ノンコメドジェニック) |
| メイク前に使用 | 有機系または混合型 |
| 屋外レジャー・長時間活動 | SPF 50+ PA++++ 広域遮断、ウォータープルーフ |
| 室内中心の日常生活 | SPF 30 PA+++以上 |
| 色素沈着・シミ・肝斑が気になる | PA++++ 広域遮断 + メイクの上から塗り直す習慣 |
韓国で皮膚科診療や施術を受けに来られる外国人患者さんにとって、紫外線対策は特に重要なテーマです。レーザー、リジュランのようなスキンブースター、ウルセラ・サーマジのようなリフティング施術の後は、肌バリアが一時的に敏感になっているため、紫外線対策を怠ると色素沈着やトラブルにつながりやすいからです。
ディオレ医院では、施術前後の紫外線管理まで含めたアフターケアガイドを外国人患者さん向けに別途ご案内しています。
Q1. 曇りの日や室内にいるだけでも日焼け止めは必要ですか?

はい。UVAは雲やガラスを通り抜けるため、曇りの日でも地表の紫外線の約80%がそのまま届きます。オフィスの窓際や運転席でも、光老化は静かに蓄積します。
Q2. SPF 100はSPF 50の2倍の遮断力がありますか?
そうではありません。SPF 50がUVBの約98%を、SPF 100が約99%を防ぐため、実質的な差は1ポイントだけです。むしろ指数が高いほど刺激の可能性がある化学成分が増えることもあるため、SPF 30~50を十分な量でこまめに塗るほうが実用的です。
Q3. 無機系と有機系のどちらがより良いですか?
絶対的に優れている方はありません。敏感肌や乳幼児には無機系、軽い使用感とメイクとの相性を重視するなら有機系、両方を求めるなら混合型が適しています。結局は自分の肌タイプと生活パターンに合わせるのが正解です。
Q4. SPF 50の日焼け止めの上にSPF 30のクッションを重ねるとSPF 80になりますか?
なりません。遮断指数は単純に足し算されず、より高い指数が適用されると考えてください。ただし、最初の量が不足していた場合は、塗り重ねることで不足分をある程度補う効果はあります。
Q5. メイクの上にはどう重ねればいいですか?
ベースがよれないように、サンスプレー・サンクッション・サンスティックを活用してください。手に先に吹きかけて軽くたたいてなじませるか、クッション・スティックはトントンとパッティングするように重ねるとよいです。
Q6. 子どもにも日焼け止めを塗っていいですか?
生後6か月以前は、直接紫外線にさらすよりも、帽子・衣服・日陰で守ることを優先してください。6か月を過ぎてからは、酸化亜鉛・二酸化チタンベースの無機系をおすすめします。
Q7. 日焼け止めはどう落とせばいいですか?
一般的な有機系は、ぬるま湯と弱酸性クレンザーでもおおむねよく落ちます。一方、ウォータープルーフ製品や無機系は残りやすいため、オイルやバームタイプのクレンザーで1次洗顔した後、泡クレンザーで仕上げるダブルクレンジングをおすすめします。残留物があると毛穴詰まりやトラブルの原因になることがあります。
紫外線対策は単なるスキンケア習慣ではなく、光老化と色素沈着、さらに皮膚がん予防までつながる医学的な基本です。どれだけ良い施術を受けても、日常で紫外線管理をおろそかにすると、その効果はすぐに薄れてしまいます。
結局いちばん良い日焼け止めは、「自分の肌タイプに合い、毎日欠かさず十分な量を塗れる製品」です。ディオレ医院では、患者さん一人ひとりの肌タイプと生活パターンをまず診断したうえで、普段の紫外線対策に加え、すでに蓄積した光老化・色素沈着を改善する施術(スキンブースター、リジュラン、色素レーザーなど)も一緒に設計します。
紫外線で蓄積したダメージも、正確な診断と個別に合わせたケアを通して十分に見直すことができます。気になることがあれば、いつでもご相談予約をしてください。